生コン用語集
いまさら聞けない生コン用語・単語をまとめました。
ア行
- RFID (アールエフアイディー)
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RFID(Radio Frequency Identification)とは、「RFIDタグ」と「RFIDリーダー(読み取り装置)」を使用し、電磁波や電波を送受信することで、非接触でICタグの中の情報を読んだり書き換えたりするシステムで、モノや人を識別するための自動認識技術の1つです。
電波が届く範囲であれば、タグが遠くにあっても読み取りが可能で、バーコードでの運用では、レーザなどでタグを1枚1枚スキャンするのに対し、RFIDの運用では、電波でタグを複数一気にスキャンすることができます。
「RFIDタグ(ICタグ・ICカード)」の内部は、インレット(ICチップとそれに接続したさまざまな形状のアンテナ)により構成されています。
ICチップは記憶部、電源整流部、送信部、受信部の4つに区分され、それぞれが働きを分担して通信を行っています。
インレットはそのままの状態で使われる事はほとんどなく、使用用途、必要な耐環境性によってラベルタグおよびカード形状で利用されています。
~RFIDリーダーの仕組み~
ICタグのコード情報を読み取る、またはコード情報を書き込むためには電波を利用しますが、この電波を送受信するのはRFIDリーダーのアンテナです。
そして、電波の送受信の開始と停止、出力の強さなど、アンテナへ司令を出すのがRFIDリーダーの制御部です。
また、RFIDリーダーで読み取った(受信した)コード情報をアプリケーション上で処理するのが、パソコンやスマートフォンといった端末の役割になります。
「固定型」はデスクトップ型よりも用途が広く、細かな読み取り制御が可能な据え置きタイプの製品です。天井や柱、壁、棚、床などへ設置して使用します。
RFIDリーダー(制御部)とアンテナが一体型の製品と、アンテナが独立した製品の2種類ある。
独立タイプの製品は、RFIDリーダー1台に対して複数のアンテナを連結することが可能。
RFIDリーダーの中でも設置や事前の読み取り調整が必要な製品だが、セットアップ後は「常時読み取り」や「エリア限定の読み取り」など、高精度な読み取りが可能。また、機器を持ち出す必要がなく、ハンズフリーでの使用が可能。
デスクトップ型と同様、バッテリーを搭載していないため常時給電が必要です。
- 後添加 (アトテンカ)
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予め、混和剤を入れて練ったコンクリートに、練上がり後に混和剤を後で添加する事を言います。
(生コンと混和剤の知識が必要な、結構マニアックな作業です)
(注意1)現在の生コンクリートには全て混和剤が使われています。 (注意2)混和剤は、正式にはコンクリート用化学混和剤と言います。 (注意3)混和剤と混和材があり、読み方は同じですが異なる目的で生コンクリートに使います。
混和剤は配合の計算を行う場合に、混和剤そのもの容積を考慮しません。
混和材のほうは、配合の計算を行う場合にそのもの容積を考慮します。 (注意4)混和剤はセメントに働きかけ、生コンクリートの流動性の改善(単位水量の低減)を行います。
他にも生コンクリートが固まる時間の調整などを行うタイプのものもあります。
混和材は色々なタイプのものが沢山有ります。
代表的なものはコンクリートの乾燥によるひび割れを低減させる、膨張剤があります。
最近流行りのエコ関連では、高炉スラグ微粉末なども混和材です。
関連ワード:混和剤
- I/Oチェック (アイオーチェック)
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PLCに接続された入出力(In/Out)が本当に合っているか確認する作業。
各シリンダなど接続してある機器を、 手動で個別に動作できるようにしておく。
そして順番に動作させ、I/O表のアドレスと間違えがないか確認していく。
I/Oチェックがしやすい製品:計量操作盤H-WX
- S/A補正 (エスバイエーホセイ)
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細骨材率s/a(%)を補正する機能。すべての骨材(all gravel)中の、砂(sand)の含有率を入力することにより、
必要な砂利重量を砂重量と相対的に±補正する。演算はそれぞれの骨材比重を用いてL(リットル)で換算。
細骨材率s/aは、1㎥のコンクリートの中で、全骨材(細骨材+粗骨材)の
絶対容量に対する細骨材の絶対容積の占める割合を表す。
コンクリートのワーカビリティーを左右する重要な値の一つ。
細骨材率を小さくすると、骨材の表面積の総和が少なくなり、
コンシステンシーを得るための単位水量を減少でき、経済的なコンクリートが得られる。
しかし、さらに細骨材率を小さくすると、コンクリートがあらあらしくなり、材料分離しやすくなる。
カ行
- 回収水補正 (カイシュウスイホセイ)
- 回収水中の固形分率を算出し、その値を操作盤に入力することにより、水の必要量を補正する機能
- コルゲートサイロ残量監視システム (コルゲートサイロザンリョウカンシシステム)
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コルゲート骨材サイロの残量をセンサーで計測するシステム。型式:H-RM
サイロの昇降不要で残量確認ができ、事務所にいながら残量が把握できる。
1画面標準8、最大28サイロの監視が可能
屋外モニターで補充するサイロを確認できる
ストックヤードの骨材残量も計測・監視できる
- 帰着車両管理システム (キチャクシャリョウカンリシステム)
- モニターの地図上にミキサー車の位置と運行状況を表示し、動態を管理するシステム
- 計量操作盤 (ケイリョウソウサバン)
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生コンの材料をJIS A 5308の基準に沿って
レシピを自動かつ連続的に補正・計量し、
製造出荷時の品質を担保する装置です。
ハカルプラスの計量操作盤は
混和剤補正設定機能を搭載!
セメント別、特殊配合別など、混和剤の添加率補正をしたい配合を
15区分で自由に設定ができる画面。
安定した良質な生コンの製造をサポート!
- 検定公差 (ケンテイコウサ)
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「検定公差」とは、検定を行う特定計量器において
特定計量器検定検査規則に定められた器差の許容値をさす。
計量器は、特定計量器検定検査規則に基づき、国や県などの公的機関が、
その性能や構造等が計量法で定める基準に適合しているかどうかを検査を行っている。
取引又は証明における計量に使用され、その精度を公的に担保するため、一定の基準に従って検査し、
それが基準に合格しているかどうかを確認する必要がある。
関連ワード:使用公差
- 強度試験 (キョウドシケン)
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材料や製品の強度を測定する試験方法。主に引張試験・ 圧縮試験・曲げ試験の 3種類が代表的なものとしてあげられる。
【引張試験】
サンプルが破壊されるまで張力をかけ、
それに対する対象物の反応や数値を測定することで求められる強度の値。
円柱供試体を横に寝かせて上下より圧縮荷重を加えて行います。
【圧縮試験】
コンクリートの圧縮強度を測る方法。対象のコンクリートがどれだけの力(重さ)に耐えられるかを示した数値。アムスラーと呼ばれる試験機で円柱状のコンクリート試験体に上下から力を加えてどこまで耐えられるかを試験するもの。
【曲げ試験】
試験は、圧縮試験機に曲げ強度試験用のアタッチメントをつけて行います。
3等分点載荷法とは、供試体のスパン方向を三等分したところに荷重を加えるという事です。2個の支持ローラーの上に供試体を乗せ、ローラーとローラーの距離がスパンとなります。スパンを三等分した点を、上から2個の載荷ローラーで荷重を加えます。
供試体が破壊したら、その破壊断面を幅は3ヵ所、高さは2ヶ所について、0.1mm単位で測定をし、その平均値を小数点以下1桁で丸めます。この値を、曲げ強度を求める際の幅と高さとします。曲げ強度試験の場合、供試体の破壊位置によって、試験が有効であるか無効になるかの規定があります。3等分した内の真ん中の1/3で破壊した場合のみ有効となり、1/3の両側で破壊した場合、試験結果を無効とします。
試験体が破壊するまでに試験機が示した最大荷重(N)を試験体の断面積(㎜2)で除して圧縮強度(N/㎜2)(ニュートン毎平方ミリメートル)を求めます。
- 高強度コンクリート (コウキョウドコンクリート)
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高強度コンクリートとは、読んで字の如く「強度の高いコンクリート」です。
JIS A 5308、建築学会、土木学会で高強度コンクリートと呼ぶ強度の範囲が違ってきます。 ①JISA5308は、呼び強度45を超え、呼び強度60までの範囲。 ②建築学会は設計基準強度が48N/mm2を超えるコンクリート。
(従来は設計基準強度が36N/mm2を超えるコンクリート) ③土木学会では設計基準強度が50N/mm2から100N/mm2のものを
「高強度コンクリート」と定義しています。 (注意)JIS A 5308だけが設計基準強度ではありません。
おまけ:現在の高層建築の殆どには高強度コンクリートが使われています。
気が付いていないけど、身近にあるものです。
そんな高強度コンクリートにも対応している操作盤→H-WX
- 校正値 (コウセイチ)
- 校正値:標準の値=表示値:測定値
- 骨材表面水率モニター (コツザイヒョウメンスイリツモニター)
- 骨材表面水率センサーで測定した数値を、モニターに%表示する装置。最大4銘柄表示可能。タッチパネルディスプレイ。弊社製品名:H-TPM
サ行
- 砂利表面水率センサー (ジャリヒョウメンスイリツセンサー)
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砂利の表面水率をマイクロ波で測定する装置。骨材表面から生コンの温度推定が可能。
耐衝撃・耐摩耗加工。弊社製品名:ピクノスター PG-370
- CPU (シーピーユー)
- CPUはCentral Processing Unitの略、日本語に直訳すると中央演算処理装置となる。コンピューターの中枢部分に当たり、さまざまなプログラムを実行する。パソコンにおけるあらゆる作業に影響を与えるため重要性が高い。高性能CPUがあれば重い作業も効率的に行える。
- 使用公差 (シヨウコウサ)
- 「使用公差」とは、使用中の検査(定期検査・計量士による定期検査に代わる検査)時に使用される器差の許容値をいいます。
- スランプ管理システム (スランプカンリシステム)
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ミキサー電力負荷を測定し、フレッシュコンクリートの流動性を画面に曲線グラフで表示、
結果を次バッチに補正するシステム。搭載しているスランプ判定理論は特許を取得。
- 出荷管理システム (シュッカカンリシステム)
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操作盤へ出荷指令を行い、予定・実績の管理を行うシステム
- JIS A 5308 (ジス エー ゴーサンマルハチ)
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JIS規格とは、国が定めた基準であり、JIS「A」は土木及び建築部門の基準です。
ちなみに「B」は一般機械の基準です。
この部門の記号は「20」種類有ります。
したがってJIS A 5308とは建築及び土木に関連する生コンクリートの基準です。
正式には『日本産業規格 JIS A 5308:2024 「レディーミクストコンクリート」』となります。
「2024」は、JIS規格が改正された年号を表します。
JIS A 5308には生コンクリートに使用する材料の品質基準、設備の基準、計量値に対する許容範囲、
コンクリートの強度の規格や検査の頻度、納品書のフォーマット、
生コンクリートを作るためのレシピである、配合計画書のフォーマット、
生コンクリートの軟らかさを表す「スランプ」と言われるものの基準と、
その許容範囲がJIS A 5308では、生コンクリートに空気を入れる事になっていて、
その許容範囲などが細かく決められています。
生コン工場内で練り混ぜられたコンクリートについて、
出荷されて荷卸し地点へ配達されるまでについて定められた規格。
他の材料や製品の規格とは異なり、種類や品質基準、検査方法のみならず、
原材料の貯蔵・製造・運搬の全般にわたって方法・手順が細かく規定されている。
製造方法及び品質管理を行い、また、製品に対するJISマークの表示を維持する為、
3年以内に1回定期のJIS認証維持審査を受けることとなっている。
- 砂表面水率センサー (スナヒョウメンスイリツセンサー)
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砂の表面水率をマイクロ波で測定する装置。
弊社製品名:ピクノスター動画で詳しく見る
- スランプ表示システム (スランプヒョウジシステム)
- フレッシュコンクリートの流動性を画面に曲線グラフで表示するシステム。配合番号と容量値の組合せで、ミキサー電力値からスランプを判定。流動性コンクリートはスランプフローを図形で表示。
- 静荷重 (セイカジュウ)
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時間が経過しても大きさが変化しない荷重のこと。
生コン製造においては静荷重検査を指すことが多い。
「材料を計量するハカリ」の検査のこと。
生コン製造にとって、材料計量の精度は重要であり、いくら精密に量っても、
そのハカリ自体に誤差があれば正しい製品は製造できない。
現在は油圧で力を加えて検査することが多いが、昔は実際に重りを載せて行っていた。
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- 粗計量 (ソケイリョウ)
- 必要な重量に対して、大まかな単位で計量すること。
タ行
- 動荷重 (ドウカジュウ)
- 時間の経過と共に大きさが変化する荷重。
ハ行
- 配合登録 (ハイゴウトウロク)
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配合計画書を元に
計量操作盤や出荷管理システムにあらかじめ登録しておく配合のこと
あらかじめ登録しておくことでスムーズに出荷ができる。
【配合登録のやり方】
①配合番号を入力する。
②強度、スランプ等を入力する。
③練り方を選択する。(軟練、硬練など)
④補正計算の設定を入力する。
⑤1㎥あたりの各材料の設定値を入力する。
- ベルトコンベヤ蛇行検知システム (ベルトコンベヤダコウケンチシステム)
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骨材等、輸送用ベルトコンベヤの蛇行をスイッチで検知し、無線を通じて事務所へ通報するシステム。
新設機器は最小限で、現場確認不要で蛇行を検知。
- PH監視システム (ペーハーカンシシステム)
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工場排水のPH測定値を管理するシステム。
現地での確認作業不要、設備で測定した数値を無線で送信。事務所で確認、データの記録ができる
基準値を超えたら、パトライトや警報機で通知することができる。
- 配合計画書 (ハイゴウケイカクショ)
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生コン工場で生コンクリートを製造するための設計図のようなもの。
呼び強度・スランプ・粗骨材寸法・セメントの種類の組合せによって決まる、
セメント・水・砂・砂利の1m3当りの質量などを記載したレシピで、
様式や記載方法も日本産業規格のJIS A 5308で細かく決められています。
生コン工場は、購入者から示された設計図や構造特記仕様書を基に
配合計画書を作成し、生コン納入前に購入者に提出します。
関連ワード→ 配合登録
- 引張強度試験 (ヒッパリキョウドシケン)
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コンクリートの引張強度試験は
コンクリートを直接引張って試験するのではありません。
サンプルが破壊されるまで張力をかけ、
それに対する対象物の反応や数値を測定することで求められる強度の値。
円柱供試体を横に寝かせて上下より圧縮荷重を加えて行います。
引張強度は圧縮強度のほぼ1/10~1/13となり、高強度になるとその比は小さくなります。
JIS A 1113に「コンクリートの割裂引張強度試験方法」が規定されています。
これは円柱形の試験体を横にして、上下から圧力を加えて割裂引張強度を試験する方法です。 引張強度=2P/π・d・lで求めます。
P=最大荷重(N)、d=供試体の直径(mm)、l=供試体の長さ(mm)
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- バッチャープラント (バッチャープラント)
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骨材・セメント・水・混和剤等の供給装置がそれぞれ取り付けられ、
それらを混ぜ合わせてコンクリートを製造する大型の施設の事。
コンクリートプラントには、バッチ方式と連続方式があり、バッチ方式を用いたコンクリートプラントの事をバッチャープラントと呼ぶ。
日本では工場のほとんどでバッチ方式が用いられている。
バッチ方式は、コンクリート材料の計量、混合、排出を一回ごとに区切って行うため、
コンクリートの種類に応じた配合の切り替えや、混錬の時間及び容量の管理が正確に行えるというメリットがあり、
またその精度は非常に高い。
一般的な製造方法は、
骨材をベルトコンベア等を用いて移送、セメントをセメントサイロからエアー圧送。
更に貯水槽から水を、混和剤タンクから混和剤を、それぞれプラント内に送り計量にかけて混練ミキサに送る。
一定の所要時間混練りされた後、コンクリートが生成される。
使用される製品一覧動画
- PLC (ピーエルシー)
- 《programmable logic controller》プログラマブルロジックコントローラー。あらかじめプログラムで設定した手順に従って、工場設備や機械装置などを自動制御する装置。プログラムを書き換えることで、制御の内容や手順を自由に変更できる。三菱電機が提供するPLCである「シーケンサ」が、PLCの代名詞として呼称されることも多い。
- 微計量 (ビケイリョウ)
- 必要な重量に対して、細かい単位で計量すること。
- ひょう量 (ヒョウリョウ)
- はかりで正確にはかることのできる最大限の重さ。
マ行
- 目量 (メリョウ)
- そのはかりで確認することができる「最小表示(重さの最小桁の部分)」のこと。はかりの場合は「秤量の大きなはかり」の場合は目量が大きく大雑把な量り方に、又、「秤量の小さなはかり」の場合は目量が小さく細かな量り方に向いている。
ヤ行
- 容積補正 (ヨウセキホセイ)
- 生コン製造の対象バッチに対しテストピースが必要な場合、その分を必要な製造量に自動的にプラスして生コンを製造・管理する機能。
ラ行
- ロードセルアンプ (ロードセルアンプ)
- ロードセルから発する微細な電圧を増幅させる基盤
- 累加計量 (ルイカケイリョウ)
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2つの異なる骨材を合わせて計量すること。
混和剤と水の累加計量が許されていたが、2024JIS改正でセメントの累加計量が可能になった。
- 落差 (ラクサ)
- 物体が落下するときの高低の差。生コン製造においては計量ゲートの閉動作時に落下途中にある骨材・セメント等の量を差す。
- ロードセル (ロードセル)
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荷重を電気抵抗の変化としてひずみ計で計測し、重さに変換する装置。
はかり、工作機械、建設機械などに利用。荷重変換器。