ア行
いまさら聞けない生コン用語・単語をまとめました。
ア行
- アスファルトプラント (アスファルトプラント)
-
アスファルトプラントとは、道路舗装などに使用されるアスファルト合材を製造するための設備です。骨材、フィラー、アスファルトをそれぞれ所定量だけ計量し、ミキサーで混合することでアスファルト合材を製造します。
アスファルト合材とは、砂利や砂などの骨材に、石粉などのフィラーと加熱したアスファルトを混ぜ合わせた舗装材料です。道路、駐車場、構内舗装などに使用され、施工後に転圧することで舗装面を形成します。
アスファルトプラントは、骨材を加熱・乾燥するドライヤー、アスファルトを加熱して流動性を持たせる設備、骨材・フィラー・アスファルトを計量する計量装置、各材料を混合するミキサーなどで構成されます。材料を適切な温度と割合で管理しながら混合することで、所定の品質を持つアスファルト合材を製造します。
アスファルトプラントでは、骨材の粒度や含水状態、アスファルト量、混合温度、混合時間などが合材の品質に影響します。特に骨材は加熱乾燥して使用されるため、ドライヤーによる乾燥状態や温度管理が重要です。また、アスファルトやフィラーの計量精度も、舗装材料としての品質を安定させるために欠かせません。
プラントの能力は、1時間あたりに生産できるアスファルト合材のトン数で表されます。一般的な1時間あたりの生産能力は15〜60t程度とされます。小型のプラントでは、車輪式の台車上に装置を載せて移動しやすくしたものもありますが、10t/h以上のプラントは、おおむね定置式として設置されます。
アスファルトプラントと生コンプラントは、どちらも骨材を使用し、材料を計量して混合する設備ですが、製造する材料や管理項目が異なります。生コンプラントでは、セメント、水、骨材、混和剤を練り混ぜて生コンクリートを製造します。一方、アスファルトプラントでは、骨材を加熱乾燥し、アスファルトやフィラーと混合してアスファルト合材を製造します。
生コンプラントでは水量管理やスランプ、空気量、強度などが重要になりますが、アスファルトプラントでは骨材の加熱乾燥、温度管理、アスファルト量、混合状態などが重要になります。どちらのプラントでも、材料の計量精度と設備の安定運転が品質を左右する点は共通しています。
アスファルトプラントは、道路舗装に必要なアスファルト合材を安定して供給するための基幹設備です。骨材、フィラー、アスファルトの計量、加熱、乾燥、混合を適切に管理することで、施工性や耐久性に優れた舗装材料の製造につながります。
関連ワード
・バッチャープラント
・計量操作盤
・ロードセル
・秤量
・目量
- 圧縮強度試験 (アッシュクキョウドシケン)
-
圧縮強度試験とは、コンクリートが圧縮する力に対して、どの程度耐えられるかを確認するための試験です。コンクリートの品質管理において最も基本的で重要な強度試験のひとつです。
コンクリートは、引張力には弱い一方で、圧縮力に強い材料です。建築物や土木構造物では、柱、梁、床、基礎、擁壁など、多くの部材に圧縮力が作用します。そのため、コンクリートが設計上必要な強度を満たしているかを確認するうえで、圧縮強度は重要な指標になります。
圧縮強度試験では、生コンクリートから採取した試料を用いて供試体を作製します。供試体には、円柱供試体が用いられることが一般的です。作製した供試体は、所定の条件で養生し、定められた材齢に達した時点で試験を行います。
材齢とは、コンクリートを練り混ぜてから経過した日数のことです。圧縮強度試験では、材齢7日や材齢28日などで強度を確認することがあります。特に材齢28日の圧縮強度は、コンクリートの品質確認で重要な基準として扱われることが多いです。
試験では、供試体を圧縮試験機に設置し、上下方向から荷重を加えます。荷重を徐々に増加させ、供試体が破壊するまでに耐えた最大荷重を測定します。この最大荷重を供試体の断面積で割ることで、圧縮強度を求めます。
圧縮強度は、次の式で求めます。
圧縮強度 = 最大荷重 ÷ 供試体の断面積
単位には、N/mm² が用いられます。たとえば、供試体が破壊するまでに受けた最大荷重が大きいほど、また同じ荷重でも断面積が小さいほど、圧縮強度の値は大きくなります。
圧縮強度試験の結果は、配合、セメントの種類、単位水量、水セメント比、骨材の品質、混和剤、練り混ぜ、運搬、打込み、締固め、養生条件など、さまざまな要因の影響を受けます。特に、水セメント比は圧縮強度に大きく関係する重要な配合条件です。
また、生コン工場では、骨材の表面水率を正しく把握することも重要です。砂や砂利に含まれる水分を正しく反映できていないと、実際の単位水量が配合からずれ、水セメント比が変化する可能性があります。その結果、スランプや圧縮強度、品質のばらつきにつながることがあります。
圧縮強度試験は、単に試験室で強度を確認するだけのものではありません。試験結果は、配合の妥当性、製造管理の状態、材料管理の精度、養生条件などを確認するための重要な情報になります。試験結果にばらつきがある場合は、材料、計量、表面水率、練り混ぜ、供試体作製、養生、試験手順などを確認する必要があります。
生コン工場では、JIS A 5308に基づく品質管理の中で、スランプ、空気量、塩化物含有量、圧縮強度などを確認し、所定の品質を満たす生コンクリートを出荷します。圧縮強度試験は、硬化後のコンクリートが必要な性能を満たしているかを確認するための重要な試験です。
圧縮強度試験を適切に行うことで、コンクリートの品質を客観的な数値で確認できます。安定した圧縮強度を確保するには、配合設計、材料計量、表面水率管理、練り混ぜ、供試体作製、養生、試験まで、一連の工程を適切に管理することが重要です。
関連ワード
・強度試験
・呼び強度
・W/C(水セメント比)
・単位水量
・単位セメント量
・養生
・高強度コンクリート
・配合計画書
- 後添加 (アトテンカ)
-
後添加とは、コンクリートを練り混ぜた後に、必要に応じて混和剤を追加で添加することです。通常は配合に基づいて練り混ぜ時に混和剤を投入しますが、練上がり後の状態や施工条件に応じて、後から混和剤を加える場合があります。
後添加は、スランプや流動性、施工性を調整する目的で行われます。たとえば、練上がり後のコンクリートの状態を確認して流動性を調整したい場合や、運搬時間、気温、現場条件などの影響を考慮して性状を調整したい場合に行われることがあります。
ただし、後添加は混和剤を単に追加すればよいというものではありません。混和剤の種類や添加量、練り混ぜ時間、コンクリートの状態によって、スランプ、空気量、凝結時間、強度などに影響する可能性があります。そのため、コンクリートの性状や混和剤の特性を理解したうえで、適切に管理する必要があります。
混和剤と似た言葉に「混和材」があります。読み方は同じですが、意味は異なります。混和剤は、コンクリートの流動性改善、単位水量の低減、空気量の調整、凝結時間の調整などを目的として少量添加される薬剤です。一方、混和材は、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、膨張材などのように、材料の一部として使用され、配合計算でもその容積を考慮します。
生コン工場で後添加を行う場合は、配合条件、混和剤の種類、添加量、練り混ぜ条件、製造記録などを適切に管理することが重要です。特に、通常の配合とは異なる扱いになる場合があるため、品質管理や出荷管理と連携しながら運用する必要があります。
後添加は、コンクリートの性状を調整するための専門性の高い作業であり、安定した品質を確保するためには、正確な計量と記録管理が欠かせません。
関連ワード
・混和剤
・AE減水剤
・スランプ
・空気量
・ワーカビリティー
- エアメーター (エアメーター)
-
エアメーターとは、フレッシュコンクリートに含まれる空気量を測定するための試験機です。コンクリート材料試験機のひとつで、生コンクリートの受入検査や品質管理で使用されます。
コンクリートの空気量は、JIS A 5308で規定されている生コンの受入検査項目のひとつです。空気量を確認することで、コンクリートが所定の品質を満たしているかを判断します。
フレッシュコンクリートには、練り混ぜ時に自然に入る空気や、AE剤などの混和剤によって意図的に導入される微細な空気が含まれています。適切な空気量は、コンクリートのワーカビリティーや耐凍害性に関係します。一方で、空気量が多すぎると強度低下につながる場合があり、少なすぎると施工性や耐久性に影響することがあります。
エアメーターは、生コンクリート中に含まれる空気量を、圧力の変化を利用して測定します。一般的な圧力法のエアメーターでは、試料を容器に詰めて締め固めたあと、装置内に一定の圧力を加え、圧力の減少量からコンクリート中の空気量を求めます。測定値を直読できるため、現場や試験室で比較的簡単に空気量を確認できます。
空気量の試験では、試料の詰め方、締固め方法、容器内の充填状態、測定時の操作手順などが結果に影響します。そのため、所定の試験方法に従って測定し、ばらつきが出ないように管理することが重要です。
生コン工場では、配合計画書に基づいて、スランプ、空気量、強度などの品質項目を管理します。空気量は、混和剤の種類や添加量、単位水量、骨材の状態、練り混ぜ時間、温度、運搬時間などによって変化することがあります。
特にAE剤やAE減水剤を使用する場合、空気量の管理は重要です。適切な空気量を確保することで、施工性や耐凍害性の向上が期待できますが、過剰な空気量は圧縮強度の低下につながる可能性があります。そのため、エアメーターによる測定結果をもとに、配合や製造条件を確認することが大切です。
エアメーターは、コンクリートの空気量を確認するための基本的な試験機です。スランプ試験や強度試験とあわせて空気量を管理することで、生コンクリートの品質を総合的に確認し、安定したコンクリート製造につなげることができます。
関連ワード
・空気量
・AE剤
・JIS A 5308
・スランプ
・混和剤
・強度試験
- 塩化物含有量 (エンカブツガンユウリョウ)
-
塩化物含有量とは、コンクリート中に含まれる塩化物イオンの量を表す品質項目です。コンクリートの耐久性、特に鉄筋コンクリート中の鉄筋腐食に関わる重要な管理項目です。
鉄筋コンクリートでは、コンクリートが鉄筋を覆うことで、鉄筋を腐食から守っています。しかし、コンクリート中に塩化物イオンが多く含まれると、鉄筋表面の保護状態が損なわれ、鉄筋腐食が進みやすくなる場合があります。
鉄筋が腐食すると、腐食生成物の膨張によってコンクリートにひび割れや剥離が発生することがあります。その結果、構造物の耐久性や安全性に影響する可能性があります。そのため、塩化物含有量は生コンの品質管理で重要な確認項目です。
塩化物は、海砂、混和剤、練り混ぜ水、セメント、その他の材料などからコンクリート中に入る可能性があります。現在では、材料管理や規格により塩化物量は管理されていますが、使用材料や環境条件に応じて確認が必要です。
生コンの受入検査では、スランプ、空気量、強度などとあわせて、塩化物含有量を確認することがあります。塩化物含有量の測定には、専用の測定器や試験方法が用いられます。
塩化物含有量を抑えるには、使用材料の品質管理が重要です。骨材、混和剤、水などに含まれる塩化物量を確認し、配合全体として許容範囲を超えないように管理する必要があります。
生コン工場では、材料の受入管理、配合管理、製造記録、試験結果の管理を通じて、塩化物含有量を適切に把握します。特に鉄筋コンクリートに使用される生コンでは、鉄筋腐食を防ぐための管理が重要です。
塩化物含有量は、コンクリート構造物の長期耐久性に関わる重要な品質項目です。材料段階から製造、受入検査まで適切に管理することで、鉄筋腐食のリスクを抑え、構造物の健全性を保つことにつながります。
関連ワード
・JIS A 5308
・配合計画書
・強度試験
・養生
・単位水量