高強度コンクリート (コウキョウドコンクリート)

高強度コンクリートとは、一般的なコンクリートよりも高い強度を持つコンクリートのことです。建築物や土木構造物において、柱や梁などの部材に大きな荷重がかかる場合や、部材断面を小さくしたい場合、高層建築物などで高い耐力が求められる場合に使用されます。

高強度コンクリートは、単にセメント量を増やしたコンクリートというわけではありません。水セメント比、単位水量、セメントの種類、混和材、混和剤、骨材の品質、練り混ぜ方法、養生条件などを適切に管理し、所定の強度が発現するように設計・製造されます。

高強度コンクリートと呼ばれる強度の範囲は、規格や団体によって異なります。JIS A 5308では、呼び強度45を超え、呼び強度60までの範囲が高強度コンクリートとして扱われます。一方、建築分野では、設計基準強度が48N/mm²を超えるコンクリートを高強度コンクリートとする考え方があります。また、土木分野では、設計基準強度が50N/mm²から100N/mm²程度のものを高強度コンクリートとして扱う場合があります。

ここで注意が必要なのは、「呼び強度」と「設計基準強度」は同じ意味ではないという点です。呼び強度は、レディーミクストコンクリートを発注・指定する際に用いられる強度区分です。一方、設計基準強度は、構造設計においてコンクリートに求められる基準となる強度です。高強度コンクリートを理解するうえでは、どの規格や基準における強度を指しているのかを確認することが重要です。

高強度コンクリートは、一般的なコンクリートに比べて水セメント比が小さくなる傾向があります。そのため、流動性を確保するために高性能AE減水剤などの混和剤が使用されることがあります。また、強度発現や耐久性を考慮して、シリカフューム、高炉スラグ微粉末、フライアッシュなどの混和材が用いられる場合もあります。

一方で、高強度コンクリートは材料や製造条件の影響を受けやすく、品質管理が重要です。骨材の表面水率や粒度、単位水量、練り混ぜ時間、スランプフロー、空気量、温度、養生条件などを適切に管理する必要があります。特に水量のわずかな変動が品質に影響しやすいため、材料計量や補正管理の精度が求められます。

現在の高層建築物では、高強度コンクリートが広く活用されています。高い圧縮強度を持つことで、柱などの部材断面を抑えながら構造性能を確保しやすくなり、建物の設計自由度や空間効率の向上にもつながります。

高強度コンクリートを安定して製造するには、配合設計だけでなく、材料の受入管理、表面水率管理、正確な計量、混和剤の管理、製造記録、品質試験まで含めた総合的な管理が重要です。

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