呼び強度 (ヨビキョウド)
呼び強度とは、レディーミクストコンクリートを注文・指定する際に用いられる強度の区分です。生コンクリートが硬化したあとに、所定の圧縮強度を満たすように設定される値で、単位は N/mm² で表されます。
生コンを発注する際には、コンクリートの種類、呼び強度、スランプ、粗骨材の最大寸法、セメントの種類などを指定します。たとえば「普通 24-18-20 N」のような呼び方では、24が呼び強度、18がスランプ、20が粗骨材の最大寸法、Nが普通ポルトランドセメントを表します。
呼び強度は、コンクリートの圧縮強度に関わる重要な指定項目です。建築物や土木構造物では、柱、梁、床、基礎、擁壁など、構造物の用途や設計条件に応じて必要な強度が決められます。その必要な強度を満たすように、生コンの呼び強度が選定されます。
呼び強度と混同しやすい用語に、設計基準強度があります。設計基準強度は、構造設計上必要とされるコンクリートの強度です。一方、呼び強度は、レディーミクストコンクリートを発注・製造する際に指定される強度区分です。両者は密接に関係しますが、意味は同じではありません。
生コン工場では、指定された呼び強度を満たすように、配合計画書に基づいて材料を計量し、コンクリートを製造します。呼び強度に応じて、単位セメント量、水セメント比、単位水量、骨材量、混和剤の使用量などが設定されます。
一般的に、水セメント比はコンクリートの強度に大きく影響します。水セメント比が大きすぎると、硬化後のコンクリートの強度や耐久性が低下する可能性があります。そのため、呼び強度を満たすには、セメント量と水量のバランスを適切に管理することが重要です。
また、実際の製造では、砂や砂利などの骨材に含まれる表面水率も重要になります。骨材の表面水率を正しく把握できていないと、実際の単位水量が配合からずれ、水セメント比にも影響します。その結果、スランプや圧縮強度、品質のばらつきにつながる可能性があります。
呼び強度が高いコンクリートでは、必要な強度を確保するために、水セメント比を小さくしたり、単位セメント量を増やしたり、高性能AE減水剤などの混和剤を使用したりする場合があります。高強度コンクリートでは、強度だけでなく、施工性、粘性、温度管理、養生条件などにも注意が必要です。
呼び強度を満たしているかどうかは、圧縮強度試験によって確認されます。生コンから採取した試料で供試体を作製し、所定の材齢まで養生したあと、圧縮試験機で最大荷重を測定して圧縮強度を求めます。試験結果によって、製造されたコンクリートが所定の品質を満たしているかを確認します。
呼び強度は、配合設計、製造管理、品質試験、受入検査に関わる基本的な用語です。生コン工場では、呼び強度に応じた配合登録、材料計量、表面水率管理、製造記録、強度試験の結果管理を適切に行うことで、安定した品質のレディーミクストコンクリートを供給します。
関連ワード
・強度試験
・圧縮強度試験
・配合計画書
・W/C(水セメント比)
・単位セメント量
・単位水量
・高強度コンクリート