割決 (ワリケツ)

割決とは、生コンの共同販売や協同組合において、受注した物件や出荷予定に対して、どの工場が出荷を担当するかを決定することです。「割当て決定」を略した言葉として使われることがあり、物件ごとの出荷工場を決める業務を指します。

生コンは、製造してから時間が経過すると性状が変化するため、納入現場までの距離や運搬時間が重要になります。そのため、割決では、単に空いている工場を選ぶのではなく、納入現場への近さ、運搬時間、出荷能力、各工場の出荷状況、割当数量、遂行率などを考慮して、担当工場を決定します。

協同組合や共同販売の仕組みでは、複数の生コン工場が組合として受注・販売に関わる場合があります。このとき、特定の工場に出荷が偏りすぎないように、各工場の割当数量や出荷実績を確認しながら、公平性や効率性を考えて出荷工場を決める必要があります。

割決で重要になる指標のひとつが、遂行率です。遂行率とは、あらかじめ割り当てられた数量に対して、実際にどの程度出荷が進んでいるかを示す指標です。遂行率を確認することで、出荷が進みすぎている工場や、まだ余力がある工場を把握しやすくなります。

たとえば、納入現場に最も近い工場を優先すると、運搬効率はよくなる場合があります。しかし、その工場の遂行率がすでに高い場合、さらに出荷を割り当てると、工場間の割当バランスが崩れる可能性があります。一方で、遂行率だけを重視すると、現場から遠い工場が選ばれ、運搬時間や配車効率に影響する場合があります。

そのため、割決では、納入現場までの距離や所要時間、各工場の出荷実績、納入残、遂行率、工場の出荷能力、車両手配、出荷予定などを総合的に判断することが重要です。実務では、週次や月次の割当会議で、これらの情報を確認しながら出荷工場を決定することがあります。

割決業務を手作業で行う場合、各工場の出荷実績や遂行率を確認し、引合い物件や契約物件の情報と照らし合わせながら判断する必要があります。物件数や工場数が多い場合、確認作業や意見調整に時間がかかり、担当者の負担が大きくなることがあります。

近年では、販売管理システムや出荷管理システムのデータを活用し、割決をシステム化する方法もあります。自動割決システムでは、契約物件や引合い物件の情報、工場ごとの出荷実績、納入残、遂行率、納入現場までの距離や所要時間などをもとに、出荷に適した工場を仮決定または推奨表示できます。

ただし、割決はすべてを機械的に決めればよいというものではありません。現場条件、道路状況、車両手配、工場の設備状況、過去の納入実績、顧客との関係など、人が判断すべき要素もあります。そのため、システムで候補を絞り込み、最終的には担当者が確認して決定する運用が現実的です。

割決は、生コンの安定供給、運搬効率、公平な数量配分、出荷能力の活用に関わる重要な業務です。各工場の状況を正しく把握し、納入現場に対して適切な工場を割り当てることで、協同組合や共同販売における出荷業務を円滑に進めることができます。

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