傾斜ベルコン (ケイシャベルコン)
傾斜ベルコンとは、砂や砂利などの骨材を、低い位置から高い位置へ搬送するために傾斜して設置されたベルトコンベヤのことです。「ベルコン」はベルトコンベヤの略称で、生コン工場では骨材搬送設備のひとつとして使用されます。
生コン工場では、コンクリートの材料である砂や砂利を、骨材ヤード、骨材ビン、コルゲートサイロなどに貯蔵します。これらの骨材をバッチャープラントの計量設備やミキサへ送るためには、材料を水平方向だけでなく、高い位置へ搬送する必要があります。その際に使用されるのが傾斜ベルコンです。
傾斜ベルコンは、骨材をベルト上に載せ、ベルトの走行によって上方へ搬送します。水平に設置されたベルトコンベヤと異なり、搬送方向に傾斜があるため、材料が滑り落ちないように、ベルトの角度、ベルト幅、搬送速度、ベルト表面の形状、搬送量などを考慮して設計されます。
関連ワード
・引き出しベルコン
・ベルトコンベア蛇行
・骨材ビン
・バッチャープラント
・粗骨材
・細骨材
・計量操作盤
たとえば、骨材ビンや引き出しベルコンから供給された砂や砂利を、傾斜ベルコンで高い位置にある計量ホッパや貯蔵設備へ搬送する場合があります。生コン工場の設備配置によっては、複数のベルトコンベヤを組み合わせ、骨材を段階的に搬送することもあります。
傾斜ベルコンは、限られた敷地内で骨材を効率よく搬送するために重要な設備です。地上付近の材料貯蔵場所から、バッチャープラント上部の計量設備や投入設備へ骨材を送ることで、材料供給の流れをつくります。
一方で、傾斜ベルコンでは、骨材のこぼれ、ベルトの蛇行、ベルトの摩耗、ローラーやプーリーの不具合、付着物の堆積などに注意が必要です。傾斜しているため、骨材の粒度や含水状態によっては材料が滑りやすくなったり、搬送中にこぼれやすくなったりする場合があります。
特に砂や細かい骨材は、表面水率が高いとベルトやシュートに付着しやすくなります。付着物が増えると、搬送効率の低下、ベルトの片寄り、清掃作業の増加、設備トラブルにつながることがあります。そのため、骨材の状態や搬送設備の清掃状態を日常的に確認することが重要です。
また、傾斜ベルコンではベルトコンベヤの蛇行管理も重要です。ベルトが左右にずれて走行すると、骨材のこぼれ、ベルト端部の損傷、搬送不良、設備停止につながる可能性があります。ローラー、プーリー、ベルトの張り、フレームの状態、付着物の有無などを点検し、異常を早期に発見することが大切です。
傾斜ベルコンの動作は、計量操作盤やPLCと連動して制御されることがあります。骨材の供給量、搬送タイミング、上流・下流設備の運転状態を確認しながら制御することで、材料の詰まりや供給不足、設備干渉を防ぎます。
傾斜ベルコンは、生コン工場で骨材を高い位置へ搬送するための重要な設備です。骨材を安定して搬送し、計量・製造工程へ正しく供給することで、配合に基づいた生コン製造と安定した出荷を支えています。
関連ワード
・骨材搬送
・引き出しベルコン
・ベルトコンベア蛇行
・骨材ビン
・バッチャープラント